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[学校内のあれこれをお伝えします!]
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 建工祭とは本校の学園祭の名前です。2000年、創立50周年記念を機に成ったよしやまち町家校舎の完成記念として、創立当初に行われていた学園祭を復活させました。昔は学生設計製図などを展示したりしていたようだが、大工見習いらしく、ちりとりなどもつくって売っていたようです。この12年間、ずっと学園祭では、記念茶会を催すのと、お餅をついてご近所に配るということを欠かさずやってきました。4年前からは、堀川が改修され、遊歩道となってから、ここにお茶室をつくって、通る方にお茶を呈してきています。

今年は夏の木匠塾で茅葺きを覚えた1年生が主体で、お茶室の屋根を藁葺きでやってみようということに。
10月28日、京北の小塩に茶室の用材を取りに行き、30日、木工ゼミ生たちで仮組を行いました。

DSCN1196.jpg学校駐輪場にて仮組

翌31日、午後5時に授業が終わってから、堀川遊歩道にて本組み作業です。その傍らで、京北に稲藁400把を取りに行って来ました。軽トラに山のような量です。作業が終わったのは夜の11時過ぎだったそうです。お疲れさま。

DSCN1250.jpg堀川遊歩道にて本組み

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1日も作業は暗くなっても続いています。茶室建築の傍ら、灯籠つくりも行っていました。

2日、塩澤実さんをお迎えして、いよいよ稲藁による苫葺きです。

DSCN1285.jpg稲藁編み風景

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まず稲藁を編み付けて、暖簾のように連結します。時折しぐれて、寒い日でした。通りかかる人たちも何をはじめたのだろう?と不思議そうに眺めていました。

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屋根を葺き始めました

つないだ藁のれんを屋根に載せ、下から横竹に結んでいきます。まずは軒付け。根元を下に葺きます。次からは逆葺きで、先を下に向けます。つないだ根元だけを下の横竹に結びつけます。

DSCN1400.jpg

 馴れない子らがやるので、なかなか進みません。見ている塩澤さんもさぞかしイライラしていたでしょうね。夕方から予定しているセミナーの時間が迫っています。暗くなって、セミナーの時間になって、まだ葺き終わりません。会場に来ていたお客さんたちも、見に来て写真を撮られていました。


RIMG5873.jpg
全員で記念写真



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セミナー風景


 30分遅れてセミナー会場に。でも、みんな腹ぺこです。お断りをして、会場にいた全員で用意していたおにぎりと豚汁で夕食です。1時間遅れて塩澤さんによるセミナー「茅葺き民家は滅びるのか?」が始まりました。

セミナーの内容は、
*オランダでは現在の街にも茅葺き屋根が導入されている。その理由は?
*茅って何?
*茅葺きこそ、環境の時代の模範だ
*茅場の生態学==人間が茅場を維持することで生態系が成り立っている
*簡易茅葺きとも言える苫葺き==苫葺きは風を受けない
*茅刈りのよろこび
*茅場の維持保存==雅楽の危機につながる?

といった興味深いものばかり。あっという間に9時になってしまいました。会場からの質問に次々ひろがる茅葺きワールド。これはもっと聞きたいよねと、公開セミナーを市民講座でやろうと盛り上がっていました。ぜひ、やりましょう。

で、どんな茶室小屋が出来上がったか? つづきは−2でご覧下さい。
                                   (さのはるひと)

















 
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10月24日水曜日、午後に学校からそう遠くない公共施設「京都アスニー」の研修室にて、建築概論授業で行うグループ発表会を行いました。建築科2年生の5つのグループと、1年生から特別参加の1チームです。

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 No.1 「夏期における町家の温熱環境測定」(大澤チーム)
 
「家のつくりやうは夏をむねとすへし」という伝統の町家として、よしやまち校舎の温熱環境を測定し、夏に涼しいと言われる要因を分析した。お盆の暑い頃に町家校舎の床下、通り庭、1階座敷、縁側、2階座敷、小屋裏、そして外気にて気温と湿度の測定を実施、1週間の連続データを採取した。データから、読み取れたことは、土壁に囲まれた通り庭が気温も上がらず、湿度もほぼ一定に保たれ、居心地よい環境であるのに対し、二階や小屋裏は晩まで熱がこもって不快な環境となっていることである。今回の実験では締め切りの状態だったので、なおさらそのような結果となった。
 比較のために行った別の家では、屋根を2層の空気層と3層の杉板で遮熱がうまく行っていたことから、通気層や風通しの重要性がデータからも言える。現在、工事中の平成京町家のデータを来年の夏に採取して比較したい。 (大澤、中西、玉田)

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No.2 「地域の木材の利用と保全」(若山チーム)

京都市の川上になる京北の木材や林業がどのような状況になっているか、近年開校した京都府林業大学校でヒヤリングをおこなった。また、建築に携わる自分たちにできる地域材の保全のためのアクションとして、林業地で行われている啓蒙イベントに参加した。もっと若い人たちに関心をもってもらうことの重要性を感じた。  (若山、石原、古谷、濱口、森田ゆ)

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No.3  「平成の京町家の継手・仕口」(長瀬チーム)

平成の京町家伝統型モデルハウスの建設経験から、そこで用いられている追掛大栓継、落蟻、兜蟻、雇いほぞ差し車知栓留め(三方/四方差し)、貫などの継手、仕口の加工、組立の方法や問題点、よくするために気づいた工夫について報告した。  (長瀬、森田た、小栗、大下、中畠、田村、岡野)

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No.4  「町家の庭」(岡チーム)

町家の庭の特徴、つくりについて調べた。庭は、室内でできないことを行う場であると総括できる。町家には、「前庭」「通り庭」「坪庭」があり、それぞれに特徴的なしつらえがある。とりわけ、飛び石や灯籠、手水鉢など、茶室の露地のしつらえが写されていて、その後の町家の庭の様式となっている。
 会場から、通り庭は室内ではないか?という質問が出たが、外部的な空間としてとらえることもできると考えられ、屋根が架けられた庭として、内外の中間領域が同時にあるところが、町家の面白さでもあると。 (岡、中村、木村、河野、小川)

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No.5   「40年後の都市<都市のコア>」(日下部・京都建築スクールチーム)

京都の大学、院生間でおこなっている建築と都市のルールを基にしたデザインを設計提案する共同学習の場(京都建築スクール2012)の成果を報告。京都の「田の字型地区」に見られる街区の姿には、人々の交流・通商の場であった「オモテ」も、生活空間であった「ウラ」も、車に占有されて、昔のような活き活きとした場になっていない。街路に面しては交通の空間として、街区の内部に広場を設け、かつての「オモテ」をそこにつくりなおす。建物は屋上を「ウラ」空間としてつかえるように提案する。街区によって、様々な内部広場(都市のコア)をつくることができ、人々はそこに抜ける路地を通り抜けることで、新たな楽しい都市の姿を創成できる。 (日下部、六車、呉田)

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No.6   「茅葺きの体験を通して」(1年平山・木匠塾チーム)

京北大野町でのNPO鉾杉塾の協力として今年の夏の木匠塾でおこなった茅葺き小屋の建設で得た体験を報告。茅葺き屋根のつくりかた、特に基本となる技術としての「男結び」を実演を交えて紹介。体験を通して、鉾杉塾のメンバーや若き茅葺き職人、茅葺き活動家たちとの交流によって、建築行為の可能性に気づいた。  (平山、竹之下、景山、平井)



以上、6チームの発表を、全員で採点、評価。2年担任の菅原先生、福田校長から感想やコメントをいただいた。とくにこの日の発表でもっとも好ましかったチームとして、No.6 の茅葺き1年生チームが選ばれ、グランプリを獲得した。 みなさん、よく頑張ってくれました。お疲れさま。  (さの)









今年は恒例の堀川遊歩道のお茶室を簡易の茅葺き(苫葺き)で葺きます。11月2日、茅葺屋の塩澤実さんにご指導をいただき、ぼくたち1年生たちが葺きます。翌3日にお茶席を催します。学校お茶部のお茶をお楽しみ下さい。2日茶室完成を終えて夕方6時半からよしやまち町家にて塩澤さんのトークライブを行います。「茅葺き民家は滅びるのか?」って、さあ、どうなんでしょう? ぜひご参加を!             実行委員 &茅葺き隊員 &お茶部 馬場亮太

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 毎年のようにこの建築概論でミニレクチュアを提供していただいている京都府瓦工事協同組合青年部さん、今年は淡路の瓦メーカーさんによる瓦知識、そして工事についてお話いただきました。

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 2年生は昨年も話を聞いていますが、今年は瓦博識のメーカーさんによるすばらしい紹介を堪能。歴史から製造過程や種類、施工や太陽光発電瓦まで盛りだくさんのお話でした。中でも、瓦型の太陽光発電パネルについては興味があつまりました。もっと詳しいお話を伺える機会が欲しいですね。

 後半は工事側で、青年部の方が葺き方に関する説明を。伝統の土葺きから現在の耐震に有利な空葺き工法までわかりやすく説明していただきました。会場から通気工法や輻射熱の遮断による温熱効果について質問がありました。メーカーさんの説明では、輻射熱の効果についてはデータがなく、断熱材の効果の方が大きいという回答でした。

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とても充実した講義で、学生たちからも好評でした。青年部の方たちには今年は平成の京町家でもたいへんお世話になっています。重ねてお礼を申し上げたく思います。お疲れさまでした。
                                              (さの)
ツリーハウスプロジェクト@京北合併記念の森
11月25日に京都市京北農林業振興センターさんと共催イベントを行います。森に親しみ、森づくりサポーターを増やして市民の森を育てて行こうというものです。

http://pub.ne.jp/ondoyama/?entry_id=4575993

参加ご希望の方はご一報ください!

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