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[学校内のあれこれをお伝えします!]
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 みなさん、今年も卒業制作木工グループをよろしく!リーダーのミウラです。学校の門の改修作業をまだやっています。掲示板の屋根がなかなか難しく、押さえの材を屋根板のカーブに合わせてこつこつ削って調整しています。1日にほとんど1本しかできないです。先週も雪の中での作業でした。寒くて、手が冷たくて自由に動きません。でも、大工になったら外の仕事が普通ですから、がんばらねば。

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 コーダイも京都の工務店に就職ができそうだし、ジュンも地元の工務店に決まりそうで、よかった。僕も滋賀県の工務店に行くことが決まっています。学校に来る先輩も僕たちの仕事を見てくれるし、来年この学校に来てくれる人たちも、感心してくれました。いい仕事をしておかないと、後々まで言われますし、学校に来れなくなってしまいます。時間がかかっても、納得のいく仕事をしたいです。あとは棟木を納める仕事が残っているだけです。(ミウラ)
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  正月二日、われらが木村棟梁からの招待をいただき、太秦の広隆寺に出かけた。棟梁が会長をつとめる「番匠保存会」の仕事始めの儀式「釿始の儀」を見物する。説明では、今では廃れてしまった番匠(大工)の儀式は、かつては特定の番匠家で行なわれていたのであるが、近年保存会を組織し、番匠の儀式を復活させるに当って、建築の祖とされる聖徳太子にゆかりの広隆寺で行なわれることになった。昭和56年から年中行事として執り行われているそうだ。

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 あいにく小雨がぱらつく天気であったが、もとより雪でもおかしくない時候である。古式装束を纏った一行の後に、番匠保存会の銘が入った法被の一行が太い材木を担いで行列をなしている。雅楽が奏され、「ゆりもち」音頭が唱される。やがて、堂前に御木を据え、一同、神前に礼。(仏前に神棚があるんです!)手前の脇に飾り道具が置かれている。聞くところによると、この道具は京都御所出入りの棟梁家であった三上校長の家にあるものを模写したものだそうだ。

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 その道具から、墨壷、墨差、曲尺(さしがね)が脇司によって運ばれ、御木に置かれる。二人の番匠がこれで墨を打つ。三度ずつ繰り返される。(「墨矩の儀」「墨打の儀」)これは材の捩れを測るものとされる。続いて、一の棟梁が釿(ちょうな)を打つ。

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 「釿打の儀」は、格好だけでなく、本当に材に釿が打ち降ろされるので、ガツッと音がする。これも元、中、末、と3カ所を3つずつ打つ。次に、鑓鉋(やりがんな)が運ばれ、番匠が削る。(「清鉋の儀」)これで作業は終了。大工たちによる「木遣り音頭」の奉納となる。これまで度々聞いて馴染みのある曲が次々と唱され、すべての儀式は終了である。

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 やれ、めでたしめでたし。最後に法被姿の木村棟梁が聴衆に向かって挨拶。供え物の餅が配られ、見物衆も大いに喜んだ。寒中、たいして暖かそうでもない装束でじっとしていた出演者の皆さん、たいへんご苦労さまでした。おかげで素晴らしい正月を迎えることができました。こういう儀式は、気も身も引き締まっていいものですね。さすが、京都だな、と感銘を受けて帰って来ました。また来年、参りたく思います。ありがとうございました。  (さのはるひと)



 
  冬休みに入って、頭や肩にのしかかった学校から開放され、わ〜い、と楽しいはずなんですが、どっこい、このときとばかりに、今までできなかった町家の片付けや民家の構造模型製作、町家改修工事などなどが待っています。おっと、卒業設計も遅れているんですぅ。暮れも近くなってきた26日も、さの先生が設計された「稲荷山の家」の恒例の大掃除に参りました。男の子たちは東寺町家の工事に行ってますので、お手伝いは私だけになってしまいました。
 大掃除だけではなく、傷んだ表門の修理や照明器具の高さ変更などの作業もあるそうです。外は寒い風が吹いていましたが、幸い、午後から陽が射して来ました。さの先生、一人外で何やら、やっています。

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<さの:7年の間に木製の中折れ扉の戸車が傷んでいて、これは開閉がたいへん。車が出入りする度に開け閉めしてもらっているんです。ご苦労をかけさせてしまってごめんなさい。戸車を付け直して、用意して来たレンガを切って芝生のところに埋めて、戸車が転がりやすいようにしてやることにしました。何とか90分くらいでできたものの、ああ、腰が痛いよ〜、手が冷たいよ〜。>

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 家の中はあたたか〜い。♪ さの先生の奥様と二人で、吹き抜けの梁やら戸棚など、お住まいのご夫婦には危ない高所の清掃作業を引受けました。でも、結構こわいです。さの先生、早く戻って来てください。

 照明器具も調整して、作業終了!すぐにご夫妻が夕餉の支度をしてくれました。ご自慢の手作りの食器に、手作りのご馳走、美味しいとっておきのワイン!すっかりご馳走になってしまいました。ご夫妻はお二人とも中学校の先生だったそうで、若い学生が来る恒例の大掃除を楽しみにされておられるとのこと。いつ来ても楽しく温かい気持ちにさせていただけるお二人のお心遣いこそ、なにより嬉しいご馳走です。この家は本当にしあわせですね。また来年、お掃除に参ります。さの先生、卒業しても呼んでくださいねっ。(みやたけ)




 
  先週に引き続き、実験はグループC、5段貫+PB+中塗土15mm仕様の耐力壁の実験です。

jikkenC12171.JPG実験風景

 今回の一連のPB(石膏ボード)を用いた和風真壁耐力壁の中でもっとも注目している壁の実験です。前回のPBに石膏プラスター塗りの壁は堅いので、初期剛性は高い反面、変形性能に欠け、1/30radの反復をクリアーできませんでした。今回は釘は少なく、かつ柔らかい土塗りで、剛性の低い貫仕様ですから、初期剛性も低く、変形も弱い壁になるだろうと予想していました。ところが、..。


jikkenC12172.JPG1/20rad変形時の状況

 1/30rad変形を難なくクリアー、耐力は余り高くはないものの、変形に応じて上がって行きます。1/20radまで来ましたが、壁の回転によって、隅部は圧壊するものの、そのほかは何事もなかったように耐えています。ここまで来て、ジャッキのストロークが不足してしまいましたので、試験体の間にブロックを挟んで押し直すことにします。


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 ジャッキを盛り変えて、実験を続けます。ついに1/10rad変形手前まで来ました。今まで1/10radまで変形させてまだ全体的な崩壊に至らない実験はかつてありませんでした。すごいすごい。製作したCチームは大喜びです。耐力はすでに1tを超え、まだまだ直線的に伸びているようです。

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 一体、どうしてこの壁は部分的な崩壊で済んでいるのでしょう?裏側を覗き込むと、ボードを留めていた釘の向きが左右で逆転しているのがわかります。釘は薄い貫を貫いて、ボードの回転に応じて、抵抗せず、追随していることで、抜けずに耐えているのです。隅部のボードと中塗り土は柔らかく局所的な圧壊を重ねることで、力を無理に全体に伝えず、面外への座屈を防いでいるように見えます。貫も、しなやかに曲がり、あるいはめり込むことによって、釘や壁の変形に付いて行っているようです。これらのことが総じて、この壁の高い変形性能をもたらしていることが推測されます。

 この予想もしなかった壁の振る舞いに、皆、目をみはって実験を見守り続けていました。すでに授業時間は過ぎていましたが、実験後の片付けと、試験体Aのセッティングを手伝ってくれました。皆さん、ご苦労さま。次の実験は来年だね。(さのはるひと)










  今年から始めた構造実験として、プラスターボードを用いた和風真壁の耐力性能を実験します。ABC3つのグループで3種類の真壁を準備しています。(前回のブログ11月12日を参照してください)12月10日には試験体B(胴縁+PB+せっこうプラスター塗り)の水平加力試験をしました。

jikkenB1.JPG 実験風景

 試験はタイロッドを左右表裏4本それぞれにおよそ100kgfの荷重を懸けた状態で、押し引き繰り返し反復截荷で行ないます。変形をパソコンで読み取りながら、手押しポンプで結ばれた油圧ジャッキで荷重をかけて行きます。

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 画像は変形が1/30radの状態のものです。壁の回転によって、引張り側に浮き上がりが生じ、圧縮側に圧壊が見られます。1/60rad付近で割れが見られ、1/30radでしっかり割れていますね。すでにこの辺りで、裏側では釘の頭がボードから抜けつつあり、下地の桟からの隙間が見られています。耐力は1/150〜1/90radというい比較的小さな変形時にすでにピークに達しており、この辺りではすでに落ちて来ています。


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 逆の引き側に荷重を懸けつつあるところで、突然、ボード壁が表側に大きく座屈し、耐力はがたんと落ちてしまいました。こうなると、もう実験は終了です。皆で表裏を観察して、荷重を戻した途端、ボードは全体がばたんとフレームから外れて倒れました。実際の大地震を想定すれば、たとえば1995年の阪神淡路の震災では、場合によってはすぐにも壁が崩れ落ちるという状況が起こりうることになりますね。

 実験データ、実験の破壊の様子、想定される壁倍率や考察などについては、担当のグループでまとめてもらい、合同で発表会を行う予定です。皆さん、ごくろうさまでした。(さのはるひと)



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