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[学校内のあれこれをお伝えします!]
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 今年の秋の見学バス遠足は岡山県閑谷学校です。秋晴れのもと、三上校長以下、教職員、学生、OBらのバス1台分の参加者で出発!途中、神戸の西にある太山寺に立ち寄ります。

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 太山寺のお目当ては鎌倉期建造の国宝本堂ですが、まず先に仁王門。古味のある柱の雰囲気はいいですが、屋根は後世の改造でプロポーションが残念なことに。石と漆喰の塗り塀の参道を見ながら、三重塔を望み、石段上の本堂の正面に出ます。本堂は正面7間、奥行き6間。出三斗と蔀戸という簡素な壁面構成ですが、銅板葺きのおおらかな入母屋屋根が印象的。内部も簡素ながら木がらの太さといい、間の構成の確かさといい、古代的な雰囲気をよく残してくれています。ちょっと高い場所に建てられたことで湿気から逃れており、京都と違って、乾燥しているのが保存にいいですね。これで屋根が檜皮葺だと本当にいいでしょうな。
 プロポーションの悪いと評判の塔も、景観のバランスには欠かせないいいものと思いました。あまり知られていない寺ですが、参道も参道沿いの茅葺きの子院や周囲の山もなかなかいい雰囲気で、また訪れてみたいものです。

 (さのはるひと)
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9月15日、オープンスクールも中間地点を迎えました。
スタッフの学生たちもだんだん慣れてきた様子。たくさんの来校者に発表にも力が入ります!

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本校舎で学校紹介や作品の展示を見ていただいた後、よしやまち町家校舎にて部・課外活動の説明、
そして今回は現在学生たちで改修中の大宮町家の現地見学を行いました!

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土壁を落とし竹小舞があらわになった大宮町家。朝から学生も作業中でした。
小さな空間のちょっと珍しい光景に皆さんも興味津々??
熱心に見て下さり、質問も飛び出し、私たちも嬉しくなって、ついつい町家にたいする思いやまちづくりの大切さなど熱く語ってしまいました・・・。
その後、よしやまち校舎にてみんなでお昼ご飯を食べながらのんびり楽しく雑談♪

なんと、東京から京都に来た土日を使って大宮作業に参加してくださった方も・・・!!

最後までお付き合いくださり本当に有難うございました!!
またいつでも遊びに来てくださいね!

(説明会スタッフ一同より)

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 建築科1年の前期課題も最終日、みなそれぞれの図面と模型を携えてやって来ました。元気な子もいれば、眠そうな子、製図室の隅で必死に模型をつくっている子も。例年、大学卒の作品を取り上げてきましたが、今年は半年前まで高校生だった若い生徒の作品を紹介しましょう。

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「吹き抜けのある家」  
 
 
今回、初めての自由設計ということで、自分の家族のよいところ~仲のよさ~をもとにして設計。特にLDKを重視し、なるべく広く取って、二階まで吹き抜けとしました。南にリビング、北にダイニングとキッチンがあり、暗くなりがちなところを天窓から差し込む日差しで明るくしたい。二階の子供室への動線を居間に置き、家の中で常に家族の気配を感じられるようにします。

 祖母の部屋でもある和室には円形の窓を。そこから望む風景はまた違う楽しみとなるはず。居間中心の暮らしは自然に家族間のつながりを保ち、一緒に暮らす家族の仲はいっそう深まっていくことでしょう。
                                            建築科1年 岩見麻未

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模型もまずまず念入りにつくられていますね。石垣を生かしたゆったりとしたアプローチ階段がいい感じですが、もう少し玄関前に余裕が欲しいな。


iwami02.JPG道路側の立面図

二階の屋根が一部下に伸びてくるところを違和感なく見せるのはなかなか難しいです。とくに屋根の表情に欠けるスレート屋根では、べったり伸びてくるので、気持ちが悪い。切妻屋根ならまだ処理がし易いのですが。みなさん工夫してみてください。屋根を切るかつなぐか、僕もときどき悩みます。
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小屋伏せ図です。

例年、皆さんに構造図として、床伏せ図と小屋伏せ図、軸組図を描いてもらっています。骨組みを理解しないと、意匠的にもふにゃふにゃの家になるものです。現場経験なしに構造や納まりを理解するのは困難というよりも、不可能でしょう。でも、こうしてわからないまでも、苦労して一度図面に描いてみなくては、現場でも見えて来ません。建築は何年やっても、わかるということはないものです。いつまでたっても、試行錯誤なのですから、その都度、頑張って追いかけて行くしかないものです。

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断面詳細図です。まずまずきちんと描けていますね。勉強熱心で感心しています。
 この吹き抜け空間の真ん中に通る橋がデザインの要になります。室内を白い漆喰塗りの大壁にして、その中に素木の木組みの橋が渡れば、絵になりますね。岩見さんは天井まで漆喰塗りとしていますが、さらりと素木のテクスチュウアで浮かす方法もありますので、検討下さい。  
 この調子で貪欲に上を目指しましょう。他のみなさんも負けずに頑張ってね。

(さのはるひと)



[モダニズムと数寄屋]

2007年9月29日(土)午後1:00~4:00
ハートピア京都3F大会議室(中京区烏丸通り丸太町下る東側)
講師:桐浴 邦夫(京都建築専門学校伝統建築研究科講師)
入場料無料 

学外の方は下記までE-mailか電話にてご予約ください
お問い合せ 京都建築専門学校 ℡:075-441-1141

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建築における近代は、歴史を否定してきた大きな側面があります。それによって旧慣にとらわれない新しい世界が広がりました。しかし一方、日本の伝統建築である数寄屋は、近代という、歴史からたいへん遠いところにある時代に、大きく注目をあびるのです。この講義を通じて、歴史が近代においてどのように注目されてきたかということを知り、そして近代数寄屋のみかたについて学んでいきたいと思います。学外の一般の方もどうぞお気軽にご参加ください。

1.モダニズム 日本の系譜

    ●近代建築と日本

        まず日本における近代建築の概要(かなりおおざっぱ)について学びます。

        あとのお話の基礎となる部分です。それぞれの時代の特徴をとらえて下さい。

    ●武田五一が南方録にみた千利休

        京都府立図書館の設計や京都市役所の建築にかかわった武田五一は、一般にモダニズム以前の建築家として理解されています。では武田と千利休とモダニズムとのかかわりは?

    ●堀口捨己のオランダでみたもの

        堀口捨己は若いころ、欧州を旅して、オランダの新しい建築に興味を持ちます。それは数寄屋建築に通ずるものだ、というのですが、さていかに。

2.モダニズムとしての数寄屋

    ●桂離宮の再発見

        桂離宮は数寄屋建築の代表、といっても過言ではありません。でも大きく注目をあびるのは昭和時代。近代において桂離宮がどのように注目をあびたか、ということを明らかにしていきます。

    ●近代建築家の作品から

        堀口捨己/吉田五十八/谷口吉郎

        これまでのお話のまとめとして、建築家たちの作品を概観します。歴史とモダンとの接点としての近代数寄屋、そのみかたを学びます。

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 夜間部の建築材料の授業で、コンクリートピースを作成し、圧縮試験を行いました。たまたまの手違いがもとで、よいコンクリートと悪いコンクリートを比較することになってしまいました。古い、いわゆる「風邪を引いた」セメントを用いると、どうなるか?練り混ぜてみれば、一目瞭然、うまく水が混ざらず、スランプ値は15cmですが、ひどい格好となっています。中央が悪いコンクリート、右がいいコンクリートです。

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  実験風景です。この手のコンクリートは破壊の際に破片が飛び散らないので、もっと近くで観察して欲しいよ~。試験機は年代物で細かなデータは取れませんが、何とか耐力は測定できました。



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破壊の様子です。左が悪いコンクリート、右がよいコンクリート。悪いコンクリートは目標の37t(210kg/cm2)に対して、12t(70kg/cm2)ほどで破壊。1/3ほどの強度しか出ていません。よいコンクリートの方は42tぐらいで、まずまずですね。壊れたピースを見ても、悪い左側では、骨材がコンクリートに付着していないことがわかります。よい右側の耐えかねて壊れた風情に比べても、あっさり壊れている様子が見て取れますね。

セメントは、およそ1ヶ月前に実験で使って残っていたものでした。それだけで、強度は1/3しか出ません。これはおよそ長期許容応力度に相当します。こんなコンクリートでつくられた建物は、大きな地震もなく、ちょっとしたことで崩壊する可能性があるということになります。ひょっとすると中国で墜ちた橋にもそんな原因があるのかもしれませんね。 きちんと賞味期限を守りましょう。 (さのはるひと)

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