平成京町家伝統型モデルハウスを本校学生木工チームで建てます。2年前に卒業したタダ君を棟梁に、14名のチームを引っ張る2年生ナカニシ学生棟梁、施工図担当はオオサワ長老、デザイン担当はイシハラさん、材木担当にワカヤマ君。とてもしっかりとした陣容のチームができました。学校としても大いに期待を寄せています。
春休み中に練習した追掛大栓継ぎをいよいよ本番に生かします。タダ棟梁の眼で合格とされた上位メンバーで材を刻みます。選にもれた生徒諸君には丸太削りなど別の大切な仕事を担当してもらいます。でも、日頃から練習して、いつの日にか刻みを任されるように頑張ってもらいます。
学校が休みの土日も出て来て刻みに夢中になる若者たち。真剣そのものです。
これは4寸角の力垂木を継いでいるところです。今回の設計ではすべての構造材はあらわしで、頭上に見えて来ます。下手なことでは空間に緊張感が出ません。プロの大工でもたいへんなことですが、初めて道具を手にして1年の生徒たちが挑戦を始めました。 1本1本の材木をどう配置するか、どう見せるか、皆で意見を出し合い、墨を確認しながらの作業です。とにかく、愛情をもって木に接して欲しいと教えています。
今回のこのプロジェクトには、京都市の担当課のみなさん、京都市住宅供給公社や平成京町家コンソーシアムの先生方、京都府建築工業協同組合、京北森林組合、京都府瓦工事協同組合、京都左官協同組合などご協力いただく関係諸団体のみなさんの意気込みと期待がかかっています。木工チーム以外の学生諸君も、また応援の皆様方にも、これからの日本の木造住宅のために、おおいに関心を寄せてくださいますよう、お願い致します。
(さのはるひと)
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さのです。4月になって新入生も加わり桜も咲いて、何か元気になってきました。毎日、平成の京町家プロジェクトで忙しくしています。そんな中、新潟の中学校の生徒さんたちが京都の修学旅行で、壁塗り体験をやってみたいと、やってきました。セーラー姿(なんか懐かしい!)の女子と金ボタン学生服の男子の4人。学校の兄ちゃんたちばかり見ている人間の眼にはとっても可愛らしく映りました。
よしやまち町家を見学して、着替えてもらい、作業場へ。昨日、学校の生徒たちに手伝ってもらって、実験サイトにあった土壁試験体をきれいに洗い、土を練り、竹小舞を編んでもらいました。壁塗り体験は1時間くらいですが、準備には5時間くらいかかるのです。手伝ってくれた諸君、ありがとう!
みんなそうですが、始めてやってみると、土って重たいです。コテ板にずしっときます。塗ると、ぼろぼろ落ちます。こんなんで1枚塗れるんかな〜?って不安になって来ます。でも、慣れて来ると、土塗りに引き込まれて行きます。どんどん上手になって、最後の頃にはかなり早くなります。
この中学生のみなさんも、仲良く楽しそうに塗ってくれました。とっても上手いと思いました。ちょうど1時間ほどで塗り上がり、記念写真。やり遂げたときのいい表情です。この後、汚れた手を洗って、着替え、そして、町家についてのインタビュー。
「家の中の土間って何のためにあるの?」
〜〜靴を履いたまま裏に行けるようになっているからさ。
「どうして奥に長い?」
〜〜間口が狭いからだよ。
「町家って建てるのにいくらかかるの?」
〜〜建売り住宅の倍くらい、ちょっといいメーカーハウスと同じくらいかな。
「どのくらいの人が残したいと考えてますか?」
〜〜半分くらいかなあ。でも、残したい、住みたいと思っても、実際にそうできる人はさらに
その半分もいないかな。
今度はこちらから:
「壁塗りはどうだった?」
〜〜「しんどかった」、「重くてたいへんだった」、「でも楽しかった」。
返ってくる答えはいつも同じですね。もうちょっと時間があれば、竹小舞編みも体験できます。全部自分でやってみれば、何だか家をつくれるような気になってきますよ。ぜひチャレンジください。
(民の技術を伝えよう! さのでした)
よしやまち町家を見学して、着替えてもらい、作業場へ。昨日、学校の生徒たちに手伝ってもらって、実験サイトにあった土壁試験体をきれいに洗い、土を練り、竹小舞を編んでもらいました。壁塗り体験は1時間くらいですが、準備には5時間くらいかかるのです。手伝ってくれた諸君、ありがとう!
みんなそうですが、始めてやってみると、土って重たいです。コテ板にずしっときます。塗ると、ぼろぼろ落ちます。こんなんで1枚塗れるんかな〜?って不安になって来ます。でも、慣れて来ると、土塗りに引き込まれて行きます。どんどん上手になって、最後の頃にはかなり早くなります。
この中学生のみなさんも、仲良く楽しそうに塗ってくれました。とっても上手いと思いました。ちょうど1時間ほどで塗り上がり、記念写真。やり遂げたときのいい表情です。この後、汚れた手を洗って、着替え、そして、町家についてのインタビュー。
「家の中の土間って何のためにあるの?」
〜〜靴を履いたまま裏に行けるようになっているからさ。
「どうして奥に長い?」
〜〜間口が狭いからだよ。
「町家って建てるのにいくらかかるの?」
〜〜建売り住宅の倍くらい、ちょっといいメーカーハウスと同じくらいかな。
「どのくらいの人が残したいと考えてますか?」
〜〜半分くらいかなあ。でも、残したい、住みたいと思っても、実際にそうできる人はさらに
その半分もいないかな。
今度はこちらから:
「壁塗りはどうだった?」
〜〜「しんどかった」、「重くてたいへんだった」、「でも楽しかった」。
返ってくる答えはいつも同じですね。もうちょっと時間があれば、竹小舞編みも体験できます。全部自分でやってみれば、何だか家をつくれるような気になってきますよ。ぜひチャレンジください。
(民の技術を伝えよう! さのでした)
岐阜は恵那出身のオグリです。2年生木工チームNo.4です。一新した作業場で最初の仕事はテーブル3台です。サノ先生が引き受けて来られました。軽くて片付けられる簡単なものだけど、感心してもらえなくてはいけないと、先生、さっさと原寸図を描いてくれました。ビスや釘を使わず、ほぞと鼻栓で留めるというものです。僕たちにできるかな?
4本の脚を結ぶつなぎをこしらえ、脚を加工します。大入れほぞ差し。隙間を見せないぞと頑張りましたが、穴をきつめにし過ぎて、ほぞを木殺ししても入らず、叩き入れる内に脚を割ってしまうなど、苦労しました。1人1台で作業しましたが、半日3時間で4日ほどかかってやっと何とかできてきました。
6日、テーブルを納めに参りました。7年前の先輩たちが改修した夷川通りの町家です。2階のギャラリーでイベントを行う際に使うテーブルなんだそうです。普段はたたんでしまっておくので、こういう分解できるテーブルが欲しかったのだと。天板はコンパネで、脚にはダボで留めるだけですが、寸法をきちんと取って納めてあるので、がたつきもなく、上出来と喜んでいただきました。簡単に分解、組立の仕方を説明した後、奥さまがコーヒーとお菓子をご用意、お茶タイムと歓談のひとときとなりました。この部屋を苦労してつくってくれた先輩たちの話を聞きながら、ちょっとした達成感を味わうことができました。なんかハッピーな気持ちです。 (その内No.3といわれるようになってやる!と思ってるオグリでした)
4本の脚を結ぶつなぎをこしらえ、脚を加工します。大入れほぞ差し。隙間を見せないぞと頑張りましたが、穴をきつめにし過ぎて、ほぞを木殺ししても入らず、叩き入れる内に脚を割ってしまうなど、苦労しました。1人1台で作業しましたが、半日3時間で4日ほどかかってやっと何とかできてきました。
6日、テーブルを納めに参りました。7年前の先輩たちが改修した夷川通りの町家です。2階のギャラリーでイベントを行う際に使うテーブルなんだそうです。普段はたたんでしまっておくので、こういう分解できるテーブルが欲しかったのだと。天板はコンパネで、脚にはダボで留めるだけですが、寸法をきちんと取って納めてあるので、がたつきもなく、上出来と喜んでいただきました。簡単に分解、組立の仕方を説明した後、奥さまがコーヒーとお菓子をご用意、お茶タイムと歓談のひとときとなりました。この部屋を苦労してつくってくれた先輩たちの話を聞きながら、ちょっとした達成感を味わうことができました。なんかハッピーな気持ちです。 (その内No.3といわれるようになってやる!と思ってるオグリでした)
デザイナー志望の1年生を対象に、建築のデザインへのアプローチを魚谷先生に教えてもらおうと、建築デザイン演習という選択授業を設けました。(2012年度からは特ゼミとなります)。12名ほどが受講しましたが、最後まで残ったのは6名。まあ、そんなところでしょう。残った6名はとてもよく成長してくれたと感心しております。さすが、魚谷先生、ありがとうございました。
テーマとしては、かつて私が教えていたものと同じ「植物園に建つ休憩所」を先生にお願いしました。魅力的な場所を捜し、そこをどう見るか、どう生かすか、休憩するとはどういうことなのか、小さく簡単な作物ではありますが、いくらでも掘り下げられる内容です。まただれでもアプローチしやすく、いろんな可能性があります。教える方にとっても、わくわくする楽しい演習となります。
結果、どうだったか、クサカベさんとイシハラさんに、作品を通して、紹介してもらおうと思います。
(さのはるひと)
建築科1年(もうすぐ2年)のイシハラです!ゼミでは“空間”をメインに設計を行います。現実主義の私にとって、材料も法規制も考えない設計というのは苦難の連続でしたが、包む・開く・高低差の作り出す空間の意味や建物だけではない全体の繋がりなど、今までの授業では教わらなかったことを学べて、かなり勉強になったことは確かです!個人の意見だけではなく、ゼミに参加している全員の意見を聞くことが出来るので、その都度アイデアやアドバイスを貰いながら様々な可能性を模索することが出来たのも、とても自分の為になりました。未だにふと『空間ってなんだろう?』と考えることもありますが、魚谷先生のゼミで学んだことを今後の設計にも活かしていきたいと思います。
コンセプトは『隠れた楽しみ』です。植物園には既存の休憩所(もしくは芝生地などの休憩ができる所)がたくさん有り、これ以上休憩するだけの場所はいらないという思いが念頭にありました。そこで、人が集まる賑やかな空間と人が寄り付かない静かな空間の狭間にあるといった敷地の特徴から、お互いの空間混ぜたら新しい空間が生まれるのではないかと模索し、その結果『休憩所+遊び場』という構造が出来上がりました。
まず建物全体をすっぽりと樹木で覆い、一部だけ露出させることで周囲の人々の興味を惹きます。入口は好奇心を上昇させる仕組みを持たせ、そこから地・中間・天と3つのエリアに分けて、それぞれ異なった特徴を設けます。地面からの高さや周りの木との関係を変えることで、休憩としての機能を備えた場所・遊び場としての機能を備えた場所を区別しました。“楽しみたいから入った建物”ではなく“気づいたら建物の中で楽しんでいた”という空間作りを目指したつもりです! (イシハラ)
クサカベです!初めの頃は、出来上がったものとは全く違うものを考えていましたが、魚谷先生に「どうせならドキドキする建築をつくらない?」と言われ、ドキドキってなんだ?とか、ドキドキする要素ってなんだ?とか。いちいち考えて、いちいち迷って、結論が出たら次の問題が出てきて。小さなことでも、可能性の広がりを探り、それを絞って選択・決定することの重要性を知りました。先生や他の人との意見交換で、自分にはない考え方を取り込めることがとてもいい刺激になりました。
テーマとしては、かつて私が教えていたものと同じ「植物園に建つ休憩所」を先生にお願いしました。魅力的な場所を捜し、そこをどう見るか、どう生かすか、休憩するとはどういうことなのか、小さく簡単な作物ではありますが、いくらでも掘り下げられる内容です。まただれでもアプローチしやすく、いろんな可能性があります。教える方にとっても、わくわくする楽しい演習となります。
結果、どうだったか、クサカベさんとイシハラさんに、作品を通して、紹介してもらおうと思います。
(さのはるひと)
建築科1年(もうすぐ2年)のイシハラです!ゼミでは“空間”をメインに設計を行います。現実主義の私にとって、材料も法規制も考えない設計というのは苦難の連続でしたが、包む・開く・高低差の作り出す空間の意味や建物だけではない全体の繋がりなど、今までの授業では教わらなかったことを学べて、かなり勉強になったことは確かです!個人の意見だけではなく、ゼミに参加している全員の意見を聞くことが出来るので、その都度アイデアやアドバイスを貰いながら様々な可能性を模索することが出来たのも、とても自分の為になりました。未だにふと『空間ってなんだろう?』と考えることもありますが、魚谷先生のゼミで学んだことを今後の設計にも活かしていきたいと思います。
コンセプトは『隠れた楽しみ』です。植物園には既存の休憩所(もしくは芝生地などの休憩ができる所)がたくさん有り、これ以上休憩するだけの場所はいらないという思いが念頭にありました。そこで、人が集まる賑やかな空間と人が寄り付かない静かな空間の狭間にあるといった敷地の特徴から、お互いの空間混ぜたら新しい空間が生まれるのではないかと模索し、その結果『休憩所+遊び場』という構造が出来上がりました。
まず建物全体をすっぽりと樹木で覆い、一部だけ露出させることで周囲の人々の興味を惹きます。入口は好奇心を上昇させる仕組みを持たせ、そこから地・中間・天と3つのエリアに分けて、それぞれ異なった特徴を設けます。地面からの高さや周りの木との関係を変えることで、休憩としての機能を備えた場所・遊び場としての機能を備えた場所を区別しました。“楽しみたいから入った建物”ではなく“気づいたら建物の中で楽しんでいた”という空間作りを目指したつもりです! (イシハラ)
クサカベです!初めの頃は、出来上がったものとは全く違うものを考えていましたが、魚谷先生に「どうせならドキドキする建築をつくらない?」と言われ、ドキドキってなんだ?とか、ドキドキする要素ってなんだ?とか。いちいち考えて、いちいち迷って、結論が出たら次の問題が出てきて。小さなことでも、可能性の広がりを探り、それを絞って選択・決定することの重要性を知りました。先生や他の人との意見交換で、自分にはない考え方を取り込めることがとてもいい刺激になりました。
この敷地はモミジや木漏れ日、小川のせせらぎなど自然を感じられる魅力的な場所です。なので、周囲の自然を生かしたいと思いました。小道に入って見えて来るのは、宝石のようなカタチをした不思議な物体。各面が異なる形をしていることで、見る場所によって異なる印象を与えてくれます。スタディ模型を何個も作って決めました。
開口部を少なくすることで内部と外部を分節し、また、出入口以外の開口をひとつにすることで自然と目を向けさせるというようなことも考えました。壁に囲まれていて圧迫感を感じるので、出来るだけ圧迫感を感じることのないよう、屋根も歪な形にし、高さもバラバラにすることで、上への目線を分散させまたものです。
休憩所ですが、内部には何も設置しません。小川を見るだけではなく、開口部から足を出して水に触れてみたり、寝転んでせせらぎを聞きながら、壁や天上に写る水面の光を見るなど、人によってそれぞれの楽しみ方をしてもらいたいです。 (クサカベ)
3月初めから始まったよしやまち作業場の整備作業もいよいよ大詰めです。 前と同様、レベルを測って基礎となるブロックを据えて、調整します。二度目なので、ずいぶん手際がよくなったような気がします。ぼくことタモリは相変わらず、石を据えています。タムラとナカハタが一緒です。この小さい作業場でも、北と南とでは、高さが8cmくらい違うので、北の方では地面の中に食い込んでしまいました。大引が土につかないように、溝掘りしなくてはなりません。
翌日、大引を据えて、根太を仕込みました。サノ先生がチェックに来て、カネが出てない!と怒られました。そういえば、..忘れてました。皆で力を合わせて、大引をずらして直角を正しました。...動いてよかった。
合板を貼るのもすぐです。皆、ずいぶん慣れて来たようです。エッジに細長い板を張りました。ここのところを寸法を詰めておけばよかったのですが、気がつきませんでした。そこへサノ先生が登場、細長い板の向きがおかしい、やり直し!とまた怒られました。...言われてみれば、そうかも。打ち付けたばかりの板を剥がして、やりなおしです。
翌日、すべて完了。机やら道具やらをあちこちに整理して、掃除して、やっと完成です。きれいになりました。
サノ:意外に時間がかかったけれども、よくがんばってやってくれました。この作業場が出来て12年目にして、やっと床張りの作業場になりました。みなさん、ありがとう。これで気持ちよくきれいな作業ができますね。
さっそく、打ち上げとなりました。サノ先生の奥さまの手料理をいただきました。これで次のステップに入れます。次は、2年生たちがやっている町家改修現場のお手伝いと、テーブル製作だそうです。道具の手入れもしたいです。
(サブリーダーのタモリでした)
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