この日は美術館の設計の最終提出・採点会で、ほとんど全員徹夜状態です。公表会の後、午後からいつものように木工授業となりました。椅子の完成間近です。不思議にいつもよりも集中して、作業に取り組んでいますな〜。
組み終わってがたつきを調整し、サンダーをかけてきれいにして、次々、完成!記念写真を撮ります。3人一組での椅子制作、お疲れさま。最初はなかなか進まなかったけれども、組み出してからは形が出来て来る面白さがあるのか、早かったように思います。出来上がった椅子を前に、皆、いい表情です。
今回は前の課題だった風呂椅子の余ったひのき材を用いての工作です。風呂椅子では極力、節を避けていい所取りをしましたが、この椅子では、節も入って来ています。さすがに風呂椅子よりもずっと上手くなったようですね。本当はここからデザインが始まるのですが、ちょっと手を加えたところで、皆さん、おしまいのようですね。共同制作のせいかな〜?もっと愛情をこめてつくれば、また違った手が入るのでしょうけれども。
ベンチ製作チームはまだまだ手がかかっているようです。授業は一応、今日で終わりますが、出来上がっていないところは、何とか完成させなさいね。 (さの)
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2月17日、1年生の終了設計「美術館」の最終提出日。めいめいがすべての図面とプレゼンテーションや模型を公開、皆で採点し合います。敷地は鴨川沿いと高台寺付近の小公園の2か所から選びます。図面は配置図、平面図、立面、断面、かなばかり図のほか、構造図を課しています。採点はこれらの図面がしっかり描けているか、計画や意匠の魅力を評価します。
今年はデザインを頑張りたい人は高台寺の敷地にチャレンジ、構造や図面をきちんと描きたい人は鴨川の敷地を選ぶ傾向がありました。鴨川敷地では、勾配屋根を設けたり、外壁の色合いに配慮するなど、京都市の新しい景観条例を意識してもらっていますが、僕の選んだ高台寺敷地では、割と自由にさせてもらいました。後半は優秀作品に選ばれた生徒たちによる発表会を行いました。
上の画像の手前に映っているのが僕の作品です。優秀作品のひとつに選ばれ、嬉しいです。思いっきり地面を掘り下げて、上から低い窪地に立つ立体彫刻を眺めて、やがて自分もその彫刻たちと同じ空間に混じるというプロセスをテーマに盛り込みました。発表の結果、今年の準グランプリに選ばれ、とてもうれしかったです。これからもがんばります。 (何でもがんばるラチでした!)
2月16日、わが卒業木工チームは東寺の近くにある町家の改修現場に出動です。昨年から町家研究室の改修活動で、レナさんたちの手で行われていて、僕たちも手伝ってます。今日はサノ先生の指示で、ゲートのべんがら塗りの合間をぬってここでの作業。現場ではレナさんが壁塗り作業をしていました。
僕ことコーダイはキッチンの壁面、タイルを張る下地をこしらえます。ジュンはサニタリーのベンガラ塗り、ミウラリーダーはトイレの腰板の下地を担当。早くしないと引越し期限が迫っています。サノ先生も手伝ってよ。
サノです。僕は隣の棟の西面がひどく傷んでいるので、これを直す作業の段取りを考えなくちゃね。こちらはすでに知り合いの工務店に頼んで、足元回りの修繕と補強をしてもらったんだけれども、西面は学生部隊でやろうと提案。この春休みに1年生部隊でやっつけるんだ。ツタがいっぱいに生えてカッコよかったけれども、家にとっては大敵。ツタにとっては栄養がある土壁なんて最高だからね。昨年に根っこを切ってもらい、もうすっかり枯れてる。焼き杉板もぼろぼろになって、まったく保護になっていない。焼き板はおよそ40年くらいは何とか持つようだけれども、60年ほど経てば、どこもこんな具合だね。意外に下の土壁はしっかりしているけれども、足元が腐っているので、重さに耐えかねて下にずり落ちている。昔の荒壁には砂利がたくさん入っていて、塗りにくかったろうけれども、強いように思う。
柱の状態もあまりよくないし、ひどい筋かいの入れ方がしてあるので、大きな地震が来たら、却って危ない壊れかたをするだろうね。何とか通し柱と胴差が使えそうなので、管柱を補強してできれば貫をかけて、土壁を健全にしてあげよう。焼き板は予算的に厳しそうなので、波トタンを張りましょう。
先ずは足場だね。丸太を京北の小塩から運んで、立てることにしよう。コーダイたちはレナさんの指示で東棟を頼みます。
(この町家の改修作業報告は「町家研究室のページ」を見てください。 コーダイでした。)
2月12日はまだ寒い頃のはずなのに、どういうわけか汗が出るくらい暖かい日となりました。昨年からの約束で、清水焼で名高い五条坂にある小さな登り窯の発掘現場の保護のために素屋根を製作します。木工チーム3名を引き連れて出張となりました。足場丸太で骨組みをこしらえ、桟を打ってトタン屋根を張る作業です。6m×6mほどの屋根を1日で拵えます。番線作業は木匠塾で鍛えられていますので、お手のものですな。足場丸太とは言っても、山に特注した太い間伐材なので、重いこと!
これは昨年の画像ですが、一昨年に拵えた素屋根の下に登り窯の煙道が見えています。向こうに見えるのはお隣の登り窯です。面白いことに、こちらと向こうとではほぼ同じ規模ですが、勾配が逆になっています。右の写真はこの発掘をしている立命館大学文学部の木立先生による現地説明会の様子です。つい4、50年ほど前の状況を発掘する現代考古学なんですね。このもっとも低い所に出て来た胴木(どうぎ・焚き口)部分を保護するために、今回の素屋根製作となりました。
発掘調査はもう少し継続して行なわれ、その跡はできれば文化財的な遺構として保存したいと考えております。この焼き物で栄えた地域の歴史を物語る重要な景観として大事にしてもらえばいいですね。できれば、この素屋根をしっかりとした覆い屋根に作り直し、全体を小さな歴史公園のようなものにしたいと考えています。木工チームのみなさん、ご苦労さまでした。今後の発展を楽しみに期待していてください。 (さの)
お茶部メンバー1年のオサキです。今日は伝統建築演習という授業の中で、キリサコ先生にお茶事の演習を指導してもらいました。先生は近代の茶室数寄屋建築の研究者ですが、お茶の師範のお免状ももっておられるそうです。演習では亭主をつとめるよう言われ、どきどきです。
まず、お茶事の組み立ての説明があり、手水の使い方の演習を。神社でも同じ作法なので、覚えておくといいですね。ついで、二階の座敷に上がり、席入り、お床、お道具の拝見の仕方などが説明されました。ふだんわいわいやってるお茶目どもも、おとなしくしています。よしよし。
お茶、にが~っ!
お菓子をいただいてにんまり。子たちも、だんだん足がしびれて来てますね。キリサコ先生が生徒に気を取られている間にささっとお茶を点てました。二客に立て、後は裏から点て出しとします。お茶部の面々で点て、お運びをしてもらいました。
二席目は、人数も少なく、落ち着いた雰囲気でいただけました。当初の予定では、次回に御所にある拾翠亭というお茶室で茶事演習を行うと聞いていましたが、日程の都合が合わず、残念。来年ぜひやりたいものです。(あ、留年しないとだめか!)もう少し時間をかけてゆっくりひとりひとり指導してもらえるといいですね。キリサコ先生には、もっと脇にゆとりをもって所作につとめるよう助言をいただきました。ありがとうございました。 (大工志望のオサキでした)
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