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[学校内のあれこれをお伝えします!]
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 毎年、夏のこの時期に行う土壁教室は、日本建築学会近畿支部と学校との共催イベント「親と子の建築教室」(伝統京町家の竹小舞編みと荒壁塗り)によるものです。今年で9回目となる。いつも近畿支部事務局さん、事業委員さんたち、そして京都左官組合の訓練学校指導員の林棟梁、京都府建築工業協同組合の木村棟梁にたいへんお世話になっています。ご協力に心より感謝いたします。

tsuchi08201.jpg

 さて、教室はまずよしやまち町家から始まります。今年は11組の親子さんが参加されました。中には遠くから来られた方も。スタッフは委員と大学院生たち20名ほど、ずいぶんたくさんの人数になりました。お昼はたいへんなことになりそうです。スタッフのみなさん、よろしく!

 自己紹介やプログラムの説明の後、皆で本校舎に移動。まずは竹小舞編みです。6体のフレームに貫、えつり竹がセットされていて、2組の親子さんで1体の壁をこしらえてもらいます。子どもたちの腰に2分縄が吊るされてますね。この縄で縦横の竹小舞を編んで行きます。12本の縦小舞を6本のえつり竹に編み付けるので、なかなか進みません。お昼までに終わるのかいな?横竹は13、4本ありますが、結わえ付ける縦のえつり竹は3本なので、大丈夫。そこからは早く進んで、ちゃんと1時間少々で編むことができました。

 町家に戻り、みなでわいわいお昼ご飯です。近所のお惣菜屋さんから大きなお皿に盛りつけたごちそうを皆で取り合います。あっという間に食べてしまい、うっかり写真を撮るのを忘れてしまいました。食後、簡単に町家の説明をば。二階に上がって、お座敷の話し、建具や畳の話し。皆さん、行儀良く聞いてくれましたね。感心感心。

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 それからまた学校に戻って、いよいよ荒壁塗りです。子どもたちはめいめい、コテ板とコテを渡され、土を受け取るやいなや、「わ〜、重い!」。そう、土は思いのほか重いのだよ。林棟梁と下野君が才(さい)という大きなフォークで土を渡してくれます。慣れて来ると、遠くに投げてキャッチするのが面白くて、子どもたちはどんどんチャレンジして来ますね。今年は割合、行儀良く大騒ぎもなく、泥だらけになることもなく、壁が塗られて行きました。お父さんお母さん、スタッフの学生諸君も子どもたちに負けじと塗り付けています。

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 途中でお茶タイム。熱中症予防ですね。でも、雨模様の今日は意外に涼しくて、そんなにお茶が売れませんでした。そこで林棟梁の腕を見てもらいます。てんこ盛りの土を何気なく、すらすらと塗ってしまう姿に、子どもも大人も見入ってしまいます。「すご〜い!」。このデモンストレーション、なかなかよかったですね。プロの凄さ、わかったか!...なっとくしたみたいです。

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 みなさん、上手に表も裏も塗れました。荒壁塗り完成です。バケツとちり刷毛を持ってちり掃除をしてもらい、片付けを手伝ってもらいます。全員集まって、記念写真。朝と違って、みな好い顔になっていますね。やり遂げた充実感がいいです。

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 皆で泥だらけになった道具を洗います。夏は水洗いが気持ちよくて、楽しそう。僕はこんなアジア的な風景がどういうわけか、大好きです。チェンマイで象を洗っている子どもたちの光景を思い出しました。
 また町家に戻って、お茶とお菓子を。しばし休憩です。さすがの子どもたちも疲れたのか、走り回ったりしませんね。皆で今日の感想を話し合いました。みなさん、楽しかったと言ってくれましたよ。やがて、写真入りのちびっこ親方認定書の授与式が行われ、教室は無事終了しました。

 みなさん、お疲れさまでした。また来年もどうぞ来て下さい!     
そうそう、今年も10月頃に実際の町家の改修現場で土壁塗りをしてもらうチャンスをつくろうと思っています。うまく段取りができそうでしたら、学会を通じてご連絡します。ぜひチャレンジしてください。                            (さのはるひと)


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