建築科1年のイヅミンです。8月2日木匠塾前半がスタートしました。前半は10日までの予定です。予定されていた初川の小屋改修は大家さんとの調整が間に合わず、延期になり、もう一つのジョブだった林業家さんのお宅のベンガラ塗りを昨年に引き続き、行いました。今日はイデ、ナカ、オク、オータと私の5人がベンガラ担当です。
なにしろ、今年はやたらと暑いです!京北でも日中は市内と変わらないくらい暑いです。(そんなことない、市内はとんでもない暑さだ!)もっとも、日が暮れると急に涼しくなって、夜は寒いくらいです。幸い、ベンガラ塗りは深い庇の下なので、焼けずに済みます。
ベンガラ塗りの傍らで、主屋棟と物置棟に懸ける小屋根と洗濯物干小屋をこしらえることになりました。クラくんとガンちゃんが実測を担当してくれています。こちらは午後の日差しを浴びて暑そう!
ベンガラ塗りは、まず下地をペーパーたわしできれいに掃除します。この家は120〜130年くらいだそうですが、おそらく戦後に1回はベンガラを塗り直しているのではないかと言われてます。軒の奥などはまだよく残っています。60年くらいで塗り替えるということなんでしょうか?次に、養生して、墨と合わされたベンガラを塗ります。調合表が昨年に残されていたので、それに従って合わせます。結構きれいに塗れていますよ、サノ先生。
さの:どれどれ?うん、まあまあだね。今年の面は昨年よりも比較的スムーズでよかった。この調子で西側まで回りましょう。実測班はもたもたしているなあ。何でも寸法をとるんじゃなくて、何をつくるか、柱や桁をイメージしながら、制作に必要な寸法を採ればいいんだよ。平面図をスケッチしながら、柱、梁、桁を描き込む。断面図も描いて行こう。
がん:そんな簡単に言わないで下さい。けっこうムズいっすよ。2年になったら、すらすら描けるん
すか?
さの:人に依るさ。最初からこともなく描ける子もいるし、なかなか描けない子もいる。君はどう思
う?
がん:が、がんばって描いてますっ!な、クライさん。
くらい:....。
小塩の宿舎にもどって、皆でご飯!この日は掻き揚げ丼と夏野菜の炒め物、みそ汁とご飯。ほかにはキュウリのサラダでした。料理長はオ〜バさん。いっただきま〜す。(おいしかったです)
次の日はベンガラ塗り隊メンバーを交代して、油塗りもしました。用意していた油がなくなり、作業はここまで。つづきは後半になるのかな? 一方、小屋根制作はガンちゃんとオ〜タ君が居残ってがんばって続けてくれています。(私たちは先に引き上げます。頑張ってね! いづみん)
ヤマダです。僕も加わって一緒にがんばってました。写真にも写っています。(この日だけの参加でしたが。)小屋根は2本の土台と、3本の梁・桁、9本の束と14本の垂木からできています。写真は桧の梁材を加工しているところです。土台とは渡り顎で噛み合います。束は長ほぞ+込み栓で留めます。重ねほぞの束をがんばってつくったのに、サノ先生にダメ!作り直し!と言われて、がっかり。言われてみれば、確かにそうだ。小学生にもわかる間違い。どうして気がつかなかったんだろう?
さの:イメージはあやふやで、不確かなものです。なかなか間違いに気がつかない。だから、図面で
一度、ちゃんと描いてみて、どんな風に納まっているのか、考えながら、ちゃんと描いて納得する。でも、たいていは、図面を描いても、間違える。図面と実際との一体感がまだつかめていないんだろうね。記号でしかない。実際の手でつかめるような図面をきちんと描くことを覚えないと、建築はいつまでたっても、絵空事のままです。それは、間違えてそうとわかるものなので、間違えたらいい。間違えに気づいてくれれば、その分だけ成長する。間違えに気がつかないと、いつまでたっても成長はない。
最終日の10日、合宿所の大家さん家族がお墓参りをかねてやって来ました。一緒にお昼ご飯です。サノ先生の奥様が料理に来てくれました。この日はパエリアと手羽先のオーブン、夏野菜のサラダ、フルーツです。とても美味しかったです。あっという間の8日間でした。今年は途中から少人数でちょっと盛り上がらなかったけれども、ものづくりのいい経験になりました。小塩は星空がとてもきれい。まだ完成できていないので、夏休み中に完成させたいです。(通しで頑張ったガンちゃんでした。)
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