小屋組担当カネコハン棟梁のカネコです。卒業式も目前にして、やっと仮組みに漕ぎつけました。土居桁(どいげた)に束柱を立て、肘木(ひじき)と腕木(うでぎ)を差し込み、棟木(むなぎ)を載せます。腕木に角ダボをはめて、出桁(だしげた)を載せて行きます。京北のヒノキは香りもよく粘りもあって、やっぱり杉よりいいなぁ。
でも、そのヒノキが乾燥に従って癖が出てきて、出桁が曲がっています。真っ直ぐに仕込むのが一苦労です。継ぎ手には車知栓(しゃちせん)を用いて締めて行きます。夕方近くになってやっと垂木(たるき)が納まりました。やれやれ、ご苦労様でした。明日は両妻面に破風板を納めます。ここまで何とか間違いなしでホッとしています。(アカサカ、カツラギ、カネコ)
アシスタント・ディレクターのアカサカです。(ニギヤカシではありませんっ!) 目下、ゲート改装チームは小屋組を作成するカネコハン、板壁を作成するオクタハンの2班に分かれて準備作業を進めています。今回はオクタハンの奮闘ぶりを報告させてください。オクタハンにはRC造ゲートのタイルはつりをやってもらいました。ディスクでカットを入れ、電動チッパーではつるという作業ですが、通行人に被害が及ばないよう、仮囲いを作成、ホースで水をかけて埃を押さえながらの作業です。予想よりもしっかりタイルがへばりついていて、なかなか大変な様子でしたが、そこはオクタハン、がんがん行ってしまいました。ゴクローサマ!
この日のオクタハンは基礎となる石を据えています。う~ん、こんなワザ、どこで覚えたんでしょうね?なかなかきれいに納まりました。
オクタハンは京北森林組合から届いたヒノキ材を駐車場で加工しています。吹きさらしで雪が舞う中、おお寒い!(ちなみにカネコハンはよしやまちの温かい作業場?です。ゴメンナサイ!)来週には京北森林組合の協力をいただき、ユニックで鋼製の立て看板を撤去します。それでいよいよわれわれの小屋組みが上棟できます。請うご期待! (宮大工志望ドサンコADのアカサカでした)
軒をほとんど出せない中、あまり屋根を浮かせても変です。下げると、出桁しか見えてきません。断面のきれいさが見えてこないなあ、どうしたらいいんでしょ、先生?
>出桁をもっと小さい断面にして腕木と肘木を見せよう。
てなことで、図を描いては模型をこしらえ、描いてはこしらえを繰り替えしているうちに、はや、年も明け、卒業式も近づいてくるよお~。
もっとも、僕ひとりで図面をこしらえているわけではありません。瓦担当のカツラギ、破風飾り担当のヤマモト、板担当のカタヤマ、腰板デザインのオクタ、出窓担当のノブ、にぎやかしのヒロの7名で作製します。よろしく!(金子小屋組棟梁でぃっ)
瓦担当のカツラギです。大分出身です。京都は寒いっす。5寸勾配の案も描いてみたけども、4寸勾配の方が見慣れているからか、落ち着いて見えるっす。64瓦5枚で行きます。(瓦担当のカツラギでした)
現在のゲートは校舎と同じ鉄筋コンクリート造で、これに伝統的な風情に合わせて、瓦屋根を載せよう、杉板を張ってみようというものである。全部壊してつくりなおすという案もあったが、費用がかかりすぎるので、リフォーム案が採択された。
残念ながら、道路までの距離がほとんどないので、瓦の軒がほぼ壁面にそろってしまうという姿になるのであるが、仕方ない。皆であれこれ議論して、正面に目板張りの杉板竪張り、抱きの部分は土壁塗りとし、腰に伝統の納まりとすることにした。正面に現在ある植え込みを出窓風のショーウインドウにし、その屋根を大和葺き板屋根にしようと。
でも、どうも田舎臭いなあという意見があり、重ね板張りにすがる破風を添えたものでデザインし直している。やや框を低めにして、前面をガラス框戸で開けられるようにする。脇にポストを仕込むなど、結構難しいものになりそうなので、この出窓一式は、指導してくれる木村棟梁に頼むことになった。
屋根の軸組については、次回に紹介しよう。 (さのはるひと)
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