スーザンことイナガキです。先日、さの先生グループの美術館設計の紹介がありましたが、遅ればせながらウオヤ先生グループの方の状況も簡単にご紹介します。
さの先生グループの宝ヶ池は敷地が広く、自分のやりたい設計に適した土地を選択したり、逆におもしろい土地形状を活かした奇抜な美術館を設計なんてことも可能でしたが、ウオヤ先生グループの三条高瀬川の敷地は広さが限られており、その限られた中で自分のやりたいことを上手く表現しなければいけません。いい加減にやると、その敷地に合うように建てただけの美術館になりまねません。
そこで、今回はウオヤ先生の提案の元、ヴォリューム、形態、テクスチャーという3段階に分けてグループ検討を進めていきました。毎回、グループの全員がそれぞれのテーマにのっとった模型をいくつか作成し、それらを持ち寄って、その案のいいところや、可能性などについて検討会を行い、他の人の案のいいところなどを参考にしつつ、段階を踏むごとに各々の構想の精度を向上させていきました。
ヴォリュームの段階では、どのような形や高さで立ち上がった建物がありうるかなど、形態の段階では、どのような屋根形状や階層の建物がありうるかなど、テクスチャーの段階では、どのような開口や材料の建物がありうるかなどということを検討しました。
写真はヴォリュームの検討時にみんなが持ち寄った模型の一例です。背が高いの、低いの、丸いの、四角いの、三角なのなどなど色々なものが出揃いました。
こういった設計構想の検討仕方は初めてで、何をしたらいいのかという戸惑いもあったし、毎回、模型を作ってこないといけないというのは結構大変でしたが、一人で考えていただけでは到底思いつかないような案に出会えたりしたので、個人的には結構楽しく検討を進めることが出来ました。
まぁ、本番はここからなんですけどね…。図面を完成させて、パースを描いて、プレゼン模型を作って、プレゼン資料作ってと、構想段階から抜け出せていないのにやらなきゃいけないことはまだまだ山積みです。最後の公表会まで、1ヶ月を切ってしまったので、はやく仕上げないと…。
最後に中間報告会でお目見えしたテクスチャー模型を2つほど紹介します。
1つ目はマツシマくんの作品彼らしい、レベル差を駆使した建物です。マツシマくんは美術館ではなくギャラリーを設計するとのことで、様々な高さの部屋で毎回違う作品を楽しむといった感じでした。ウオヤ先生もお気に入りの作品でしたが、マツシマくんの気が変わったため、この案はあえなくお蔵入りです。今は外観がガラリと変わってレンガ倉庫案で着々と設計が進んでいます。
2つ目はイナガキくん(自分)の作品です。
外観は洪水で埋もれた廃墟をイメージしているつもりです。展示品としては十二神将などの仏像と、画家の松井冬子さんの作品(自傷系の日本画)を展示します。新築の建物を作為的な感じは出さずに廃墟っぽくして、さらにそんな建物でも、仏像や日本画が生きる空間を創るという、何だか自分で自分の首を絞めているような気がしてならないのですが、何とか上手い突破口を見つけて、仕上げたいと思います。
(スーザンことイナガキでした)PR
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