実験で得られたデータを整理してグラフにしてみました。実験は各仕様1体ずつですから、本来はばらつき係数を入れないといけませんが、比較にはなかなかいい結果となっております。
横軸は変形でmmで表示されています。全体の高さが2730mmですので、1/150radが18mm、1/60radが45mm、1/30radが91mmとなっています。
縦軸は荷重でkN表示です。
一番弱い(柔らかい)のは、試験体Aの5段薄貫(18*90)仕様です。楔はひのきです。
次に柔らかいのが、Eの5段厚貫(27*105)ですが、Aの倍ほどの強さがありますね。
DとFはほぼ同じ強さを示しています。DはEと同じ5段厚貫ですが、込栓で留めている分、動きが拘束され、強度が上がっているものと見られます。
FはD、Eと同じ5段厚貫ですが、大壁仕様とするために、外側に4段の薄貫を柱に欠き込んで留めている分、9段貫と同じように強度が上がっていると見られます。
すでに報告がありましたように、特定変形角1/150radでの荷重から、壁倍率を算定すると、
A 0.6kN → 0.34倍
D 2.0kN → 1.10倍
E 1.2kN → 0.67倍
F 1.6kN → 0.90倍
となっています。これから土壁塗りをして、後期の実験授業には各試験体の耐力結果が得られることでしょう。楽しみにしています。 (さの)
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