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[学校内のあれこれをお伝えします!]
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2年のモリタです。貫入れ担当です。貫の後は根絡み担当です。どちらにしても陽の当らない暗いところでしずかに作業しています。暑い夏なので、それもいいかと思っていますが、一人、あまり陽に焼けてないような気がしています。

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 写真は開け忘れた貫穴をこつこつ掘っているところです。
(ナカニシ:開け忘れたんじゃなくて、開けるかどうか、判断を保留していたところです。)


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 8日から始めた貫入れも、ようやく2階に回って、ほぼ外周の貫が入ったところです。これでとりあえずお盆を迎えます。お盆明けに楔を入れることになります。

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 これは1階の床下に柱の足元をつなぎ止める根絡み材を加工しているところです。2寸4寸のひのき材を柱の両側から挟みます。その後で、その上に直交方向に4寸角の根絡み(足固め)を入れていくことになります。これも結構手間が要りそうです。お盆明けの一週間で根絡みと屋根の断熱材、野地板打ちを終える予定だそうです。

                          (左京区出身のモリタでした)






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オカノです。屋根の上はぶち暑いです。もう顔も腕も真っ黒になっています。でも、杉板をどんどん3寸釘で打って行くのは何か楽しいです。ひたすら釘を打ち続けます。汗がどんどん出て流れます。3~4人で作業していて、半日で水やお茶を6~8㍑は飲んでいます。全部汗で出ますけど。(笑)

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 下ではナカニシたちが貫を入れています。貫は厚さ5分、成4寸の杉板を2尺間隔で4段入れています。桁行きと梁間とで段違いになっています。これも地味な仕事ですが、1本1本と入って来ると、面が出来てきて、内部空間が現れてくるようで、いいものです。

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屋根全体に化粧野地板が打てたのは11日。3日間もかかりました。卒業生のイワモトさんが遊びに来てシート張りを手伝ってくれました。全部張れた屋根の上は気持ちいいです。ブルーシートを張ると、海のように真っ青で、空につながって行きます。お盆になったら、瀬戸内の実家に帰って泳ぐぞ!

                     (因島出身のオカノでした)




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2年生のオグリです。上棟式を終えて、お盆休みまでの1週間で屋根をこしらえます。今日は4寸角の太い垂木を載せました。4月に最初に追っ掛け大栓継ぎで繋いだものです。皆でよいしょよいしょと声を合わせて据えました。母屋にはコーチボルトで留めます。頭が出ないようにのみで座彫りをして、ドリルで先穴を開けて、インパクトにソケットレンチをつけて、ぎゅいぎゅい締め付けてやると、がちんとついて動きません。


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  夕方にタナカ棟梁が様子を見に来られました。高所作業でちゃんとヘルメットを着用して安全に作業しているかどうか、監督に来てくれたようです。垂木の出をどのくらいにするか、一緒に検討していただきました。

 もともとのサノ先生の設計では、3尺の出でしたが、どうもバランスが悪いと、その後2寸ほど縮めてありました。現場で見ると、4寸角もそんなに太くないようです。先生、もっと伸ばしてもいいんじゃないですか?青いテープが3尺5寸です。

サノ:確かにこうして垂木だけを見ると、もっと伸ばしてもいいように見えるね。でも、おそらく出来上がったら、やっぱり太くて、長ったらしくならないかなあ。テープでは長いと思うよ。

生徒たち:もっと伸ばしましょう。伸ばしましょう。

サノ:わかった、わかった。棟梁、広小舞の位置を見たいので、貫を置いてください。その位置、3尺にしましょう。タダ君、それで切ってください。


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 翌日、どんどん垂木を置いて、すべて並べました。なかなか壮観です。面戸も防火を考えて、2寸の厚さの杉角材をはめていきます。明日から1寸厚の杉板を化粧野地に打つ予定です。

                       (岐阜は岩村出身のオグリでした)






 
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 お盆過ぎていよいよ鉾杉塾さんの茅葺き作業が始まりました。とはいっても、まだ下地となる構造材である垂木をきちんと留めるところからです。午後、この日から参加する生徒たちを連れて現場に向かいました。


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 にわか雨の後、新参者は茅の整理作業です。すでに午前中から作業をしていたババッチが手本を示してくれます。茅は鉾杉塾の河原林会長さんの茅葺きの家に置かれていたものを使います。長くて粒の揃ったもの、長いがそれほどでもないもの、短く切られた穂先の束、株側の束、という風に整理されていきます。
小さく可愛い屋根ではありますが、それでも驚くほどの茅の量が必要となります。

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 5時になり、本日の作業はここまで。みなでお茶をいただきながら、この後の作業の段取りの話をしています。明日は垂木を切り揃え、広小舞を打ち、横竹を編み始められるそうです。心配なのは天気です。この頃は大気の状態が不安定で、雲が来たかと思えば雷雨が始まるので、その度ごとにシートを掛けたり外したりしなくてはなりません。日差しはとても熱いけれども、雨が降りませんように。

                             (さの)




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 恒例の建築学会近畿支部との共催事業「親と子の建築教室〜伝統の土壁竹小舞編みと荒壁塗り」を行いました。今年で10回目、はやいものです。いつものように、よしやまち町家校舎にみなさんにお集まりいただき、自己紹介をしてもらいました。今年は大勢の希望があり、早くから募集打ち切りとなって、いち早くチラシが届いた京都市域以外の方には残念なことになってしまいました。参加希望のリピーターの方もおられましたのに、ごめんなさい。

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 午前中は本校舎にセットされた枠に竹小舞を編んで行きます。まず、左官の林棟梁が手本を示します。サポート役のスタッフもほとんど初めてのことなので、みなさん一様に一生懸命見ています。

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 8台並んだ枠に親子さんたちとスタッフが張り付いて小舞を編んでいます。別に競争しているわけではないのですが、みなさん真剣です。平成京町家の学生棟梁でもあるナカニシ君、あちこちでサポートしてくれてますね。何とか12時ごろには全員終了しました。

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 よしやまち町家にもどってお昼を食べた後に、ちょっとご案内。今年はみなさん京都出身なので、中には町家をよくご存知の方もおられるでしょうね。あれ、今年は走り回る子がいない。これなあに、あれなあにと聞いて来る子もいないなあ。

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 さて、ふたたび本校舎に移動して、いよいよ荒壁塗りです。土練りの話とコテ、コテ板の使い方を説明した後、林棟梁に手本を示してもらいます。いかにも易々と塗ってしまうので、誰にもできそうに思ってしまいますね。

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 今年の子どもたちはみな頑張ってもくもくと塗っています。ほとんど同じくらいの小学生たちで粒が揃っているからでしょうか。塗りたがっている親に最後までコテを渡さず塗り上げる子も。あんまりまじめに塗ってばかりいるので、思わずストップをかけて、お茶タイムを。
 林棟梁のプロの腕前を披露していただきました。子どもたちも親たちもスタッフも、しっかり見つめていました。ちょっと経験すると、プロの凄さがわかるのです。

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 表を塗り終わると、裏も塗ってもらいます。何と、この段になってまだ教えられた通りに器用にコテを使っている子もいますね。以前はコテを投げ出して、素手でぬりたくる子もいたのにな〜。ぼたぼた下に落して山になっているということもありません。服もそんなに汚れた子もいません。ちょっと複雑な思いです。

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 すべて塗り終わり、道具も洗って、全員揃っての記念写真です。撮影の間が空いたこともあって、ちょっと疲れた表情ですね。さあ、町家に帰って、お菓子を食べましょう。

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 お菓子とジュースをいただき、みなさんに感想を披露してもらいました。みんな一日、よく頑張ってくれました。コテに受けた土の重さ、ぐっと塗り付けた土の粘っこさの感触はしばらく忘れないことでしょう。いつか、この1000年以上続いている民の技術を生かしてくれる日を迎えてください。学会の委員のみなさま、スタッフのみなさん、おかげさまで充実した10周年の一日を無事終えることができました。心からお礼を申し上げます。
                                (さのはるひと)

*10月ないし11月にも平成京町家の新築工事にて竹小舞編みおよび荒壁塗りの市民公開イベントを企画しております。詳細が決まり次第、学校HPなどで発表しますので、どうぞお出でくださいますよう。




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