ナカニシです。20日、盆明けの作業が再開しました。久しぶりの現場に来てみると、お盆休みの間に京都を襲った豪雨の影響が。ブルーシートを抜けて雨が侵入、せっかくの化粧野地板にシミを残してしまっています。サノ先生、どうしましょう?
ーー仕方ない。柿渋を塗ろう。
この日、電気屋のナカザワさんが来られて、化粧野地の裏の配線作業。天井フトコロがない建物では、こんな手間を掛けることになります。この配線を除けて断熱材と流し桟を張らねばなりません。化粧野地の上を這う配線は2カ所の配線ダクトに集められます。
先生、この配線は見えて来ませんか?
ーー配線を板で包んでダクトにするんだ。押入の中を通って、1階の床下に抜ける。後で蓋を開けて修繕できるようにするのさ。2階のスイッチには、やはり床の二重の床板の間を通ることになる。
エアコンの配管もそのダクトを通るのですね?
ーーそう、長寿命の家づくりを目ざす平成の京町家では、とくに電気や給排水などの設備系の補習をしやすくすることが重要だからね。
でも、屋根の上や床の中の配線はそう簡単にいじれないですよ。
ーーそう、完全には無理だね。空配管をしてやればいいけれども、まあ、そこまでしなくてもいいだろうという判断だ。できるだけ露出させ、見えにくくなるような工夫を講じるのがいいと思う。
断熱材には、杉皮を繊維状にほぐして同量のパルプを混ぜ合わせて成形したフォレストボードという自然素材断熱ボードを使用しています。厚さは20mmを二重にして使います。これを半分に切って、はめて行くのですが、電ノコで切るときの埃がたいへん。
配線の除け方ですが、流し桟は下を1cmほど切り欠いて付けます。ボードは下の1枚を切り、上の1枚は天井の取付穴のところだけ窓を開けて、コードが上に伸びるようにしてやります。こうすることで、天井に器具を取付けてからコードを上に押しやる隙間ができます。結構、面倒です。1日で屋根の半分が終わりました。やれやれ。
(ナカニシでした。)
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