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[学校内のあれこれをお伝えします!]
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2年生の授業に、伝統構法という授業があります。町家や民家などの伝統的な構法について学びます。この日はちょうど平成京町家の伝統型で初めて認定を取得した梓工務店さんの北区の工事現場が見学できるとあって、学生たちと行ってきました。


azusa07041.jpg


ほぼ平屋の建物で、概観はおとなしい感じですが、中に入ると、いつもの梓工務店のワールドです。全体が1室になっていて、頭上の梁組が表しとなって目に飛び込んできます。一渡り見てから、床に座って、伊藤社長の説明を伺いました。

azusa07042.jpg

「材料や栓打ちに興味をもつ生徒さんがいるが、この家では梁にカナダ産の目の詰まったベイマツをつかっている。床下の大引はやはりカナダ産のベイヒバ。柱は京北のヒノキ、板は杉。ある程度硬い材でないと、込み栓で引くことは難しい。」

「いろいろな仕口や継手が目立つかもしれないけれども、こういったものは、最近の若い者は、ちゃんとつくる。伝承される。でも、伝統構法というのは、そういった仕口の寄せ集めではない。伝統構法の本質は木組みの構造を考えるところにある。地震で揺らされて開いてしまう骨組みではダメ。揺らされることで締まっていく構造を考えることだ。それを若い者に伝承してもらいたい。」

「桁に兜蟻でかかる梁は開く方向、折り置きで桁を載せている梁は締まる方向、これを効かすように仕口を考えてやる。この力をうまく太い柱に伝えて下の基礎石に伝わるようにしてやる。それがわかるようになるまで、けっこう時間もかかると思うけれども、それを目ざして欲しい。」

「断熱材としては、壁は土壁t90の外側、床と天井には杉t30の外側にそれぞれスタイロt50を張っている。土壁は断熱性能としてはそう高くないが、蓄熱性能がいい。この家もストーブ1台でいいだろう。」

住まい手さんはエアコンもTVもいらないという外国人夫婦だそうです。照明にしても、まるで野武士のような質実剛健の好みの方のようですね。梓工務店のみなさん、どうもありがとうございました。

                                (さの)






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