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[学校内のあれこれをお伝えします!]
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 建築科2年のカネルです。サツマのイジューイン出身と思い出した方はかなりの学校通です。昨年、仲間たちとレナ町家の蘇生工事をしておりました。(レナさん町家日記をご覧ください)そのときに瓦を担当したのですが、どうもこれがなかなかわからないことだらけ。そんな折、サノ先生の呼びかけで、瓦レスキュー隊をやろうじゃないかという話しに。瓦組合の青年部の先輩に声を掛けて、まずは実地勉強会を行うことになりました。

kawara01.jpg

研修場所はその雨漏りに困っていたレナさんの町家。まずは内部で、どこが雨漏りしているかを住人のレナさんに聞きます。「この辺。」聞くまでもなく、外見からもかなり傷んだ状態が見て取れます。梯子で屋根の上に登った瓦屋青年H&Tさんも唖然。「すべての雨漏りの原因が揃っています。」だって。


kawara02.jpg

まずは割れた瓦の交換テクニックを。古い町家の瓦は64版という1坪に64枚の瓦が葺けるサイズのもので、現在出回っている53版は、一回り大きなサイズとなっているのだそうです。この日用意していただいた瓦はその53版で、そのままでは合わないので、右下の重ね部分を欠いてやります。また幅を合わせるために、右手をディスクでカット。なるほど、とタダ棟梁、自分でやってみます。

kawra03.jpg

このほか、瓦の反り加減を見て合わせる方法、葺き土の置き方、などなどを教えていただきました。なるほどなるほどと、皆で感心。棟の納め方、谷の水切りの納め方も。みるみるあわれな屋根が元気な感じになってきました。日も傾いて寒い風が吹いて来たところで、今日はこれでおしまい。記念写真です。

下に降りて、お茶をしながら、瓦レスキュー隊について話し合いました。雨漏りの心配は古い町家で悩みのひとつ。陶器瓦がもっとも寿命の長い屋根材であるというのも、耐候性のよさとともに、補修交換の容易さがあったはず。すぐに全部葺き替えができない場合でも、傷んだ瓦を交換することで、もう10年ほど雨漏りを防いでやることができれば、瓦屋根ひいては町家に対する信頼感も取り戻せるはず。みんなで頑張ろう!

kawara04.jpg

後日、学校の概論授業でふたたびH&Tさんに登場してもらい、瓦屋根の施工についてお話いただきました。昨年は瓦の優れた点ばかりをお話いただいたので、今回は時間が経ってどういう問題が出て来るか、どういう対処ができるか、先日のレナさん町家の様子を交えて具体的に説明してもらいました。とてもわかりやすく楽しい授業でした。H&Tさん、ありがとうございました。

町家研究室としても、学生瓦レスキュー隊として出動できるよう頑張りたいと思います。また瓦屋さんたちの方にもレスキュー隊の話しが進んでいるようです。どんどん活躍してもらい、瓦屋根のよさと信頼性を発揮していただきたいと思っています。ぼくたちもこういう瓦屋さんたちなら、喜んで自信をもってお施主さんに紹介できますね。今後ともよろしくお願い致します。(カネルでした)

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