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[学校内のあれこれをお伝えします!]
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 閑谷学校には4年前にも見学会で来ています。紅葉の頃で、たくさんの観光客に驚かされましたが、今回も備前焼き祭りの客がたくさん訪れています。
    
sizutani.JPG
 有名な丸い石垣や異国の文化を思わせる建築の意匠など、この学校には独特の建築世界があり、何度訪れても驚きがあります。江戸初期の郷学校でこのレベルですから、藩士の子弟のための岡山の藩校はさぞかし立派な御殿だったのでしょうな。閑谷学校の講堂も堂々とした建物で、華やかな意匠である花頭窓に囲まれているにもかかわらず、内部はすがすがしくリンとした雰囲気を携えていて、いつもながら感動します。

figures.JPG
 講堂のみならず、付属の諸施設や廟、神社、文庫もとても月並みのものではなく、それぞれに目を瞠る意匠がさりげなく配されていて、当時の建築文化のレベル高さを思い知らされます。いくつか、お気に入りの意匠を画像で並べてみましょう。
 漆喰塗りの文庫の存在感は他にないもので、各所の納まりは勉強に値するものです。その背後の火除け山がまた素晴らしく、簡素な造形の確かさに脱帽です。芝生の中に伸びる石段は閑谷神社への参道で、とってもいいデザインです。椿山は墓所ですが、椿の藪で包み込む参道を抜けて櫛比する石杭に囲まれた土饅頭のデザインに度肝を抜かされます。どの意匠を見ても、その意図は明快で、余分なものは排除され、個々のエレメントの魅力をそのまま伝えてくれています。こんな石や壁の生きた表情が出せる力量に、今日で言えば、彫刻家のイサム・ノグチを思い浮かべます。桂離宮と同時代の作家たちのレベルということです。

kouyoutei.JPG
    もう一つ、閑谷学校に関連して、ちょっと離れた山手にある庵、黄葉亭を尋ねましょう。もともとは学校の師範が住んだ辺りになるのですが、今は屋敷跡や石碑が散見されます。この亭には頼山陽も訪れ、「黄葉亭記」をものしています。

 亭は4畳半の茶室に縁側がついたもので、足下を流れる渓流が二手に分かれるのに応対し、山の木々に包まれて、いかにも山中人の風情を楽しめることでしょう。残念ながら、内部は公開されていませんので、外から眺めるだけですが、単純な方形の茅葺き屋根に軒の出入りを入れるだけで、豊かな表情をもたらしているところ、いかにもひょろひょろの頼りない丸太柱を見せている辺りはさすがに風流の心底を解したものと感心します。今日の亭の屋根は、その意味ではきれいにつくりすぎているかもしれませんが。いつか、この茶席で閑かに渓流の音に耳を傾けながら茶をいただきたいものです。

(さのはるひと)



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