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[学校内のあれこれをお伝えします!]
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  建築科1、2年合同の「建築概論」授業では2年生の9つのチームによる研究発表が各回で行われていますが、12月8日はチームカネモトによる「私の好きな道」というテーマの発表がありましたので、報告します。

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チームは道についてやってみようというリーダーのカネルとノン、私しことシューローの3人。夏前から、とにかく京都市内周辺の「好きな道」を歩くことから始めました。

好きな道として選ばれたのは、「哲学の道」のような自然に溢れている道や、伝統的な雰囲気の祇園界隈にある両側に情緒ある家の並んだ道や、狭くて心地好い町家のある地域の路地などなどです。

そこでなぜ狭い路地が好まれるのかを考察。そこには「隠れた奥行き」があること、両側の家の内部へと伸びてゆく広がり、さまざまな生活感のある小物に目が行くこと、車がない安心感などなど、色々な刺激に満ちていて、わくわく感があります。こんな歩いて楽しい道をたくさん持つ都市は、生活も楽しいだろうと。

現代都市の道路の思想には、近代的合理性が支配し、効率を重視するあまりに、ほとんど壁で塞がれた高速道路に見るような味気ない道を多く作り出してしまった。生活エリアでは、歩いて楽しい道を創出することで、住みやすい人間的な都市を形成することができるのではないかと思っています。

私たちの発表を聞いた会場からの質問や意見がありました。

1 街路樹のプロムナードも素敵と思いますが: ← それは外国からの輸入品ですね。

2 都市を構成する要素として、道の他にも広場がある:←ヨーロッパの古い街ではそうですが、
日本では、そんな広場はないようです。

3 結論では道幅や家並みについて関心されていますが、自然は?:←郊外では自然が優勢ですが、
中心市街地では、自然に代わる魅力を町家のような家並みがもっています。
自然はそこでも目を引く重要な要素のひとつでありつづけます。

4 道路の幅と家の高さとの関係について:←注目しましたが、そこまで追いきれていません。
スケールという観点から別に論じてみる必要があるでしょう。

5 町家の格子の前によく石や鉢が置かれています:←バリカの一種で、面白い工夫と思いました。
家のすぐ前を人が通るわけですので、なるべく遠ざけようという住人の気持ちの現
れなんでしょうね。農家や武家屋敷では、家から通りまで距離があるのですが、商
人の街では窓の直ぐ前が通りなんです。犬矢来などと同じ工夫です。

6 結局、路地空間は住人にとって、親密な家の内部空間の延長でしょうか?それとも外部として遠ざけられる存在なんでしょうか?:←どちらでもあると思っています。私は両義的な存在と捉えてい
ます。裏庭の外部空間は家の内部に属していますが、オモテの通りは外部。
ただし、まったく絶縁された外部でもなさそうです。

発表のカネモト君、お疲れさまでした。(宇治のシューローでした)








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